住宅ローンの支払い何年でいくら位減るのか?調べてみたら分かったこと

住宅ローンなどの長期返済ローン。
昨今の経済の速さで考えると、とてつもなく長い返済と言えますね。

今回は、長期の返済を続けるとどのタイミングでどのくらい元金が減るのか?について触れたいと思います。
住宅ローン緊急相談室

前提借入条件

1,000万を35年払い、金利1%で借入をすると毎月の返済額は約30,618円となります。

住宅ローンが1000万ということはあまりありませんが、今回は額面ではなく「係数」を把握するためのものです。

減り方を見たいと思います。
尚エクセルで月数計算をしていますので、実際のもの(日割り)とは多少数値が違いますので、予めご了承ください。
残債率とは、借りたお金に対する残債の割合です。金利、返済年数が変わらければ借入の多寡にかかわらず同じ割合となります。

計算結果

5年(60回目)

支払総額1,837,080円、残債8,871,848円、残債率88.72%

10年(120回)

支払総額3,674,160円、残債7,655,887円、残債率77.19%

15年(180回)

支払総額5,511,240円、残債6,345,284円、残債率63.45%

20年(240回)

支払総額7,348,320円、残債4,932,672円、残債率49.33%

25年(300回)

支払総額9,185,400円、残債3,410,111円、残債率34.10%

30年(360回)

支払総額11,022,480円、残債1,769,043円、残債率17.69%

以上の通りとなります。

計算結果から分かること

20年経過でようやく半分

借りたお金を半分返し終わるのは、240回目付近です。
つまり、20年払ってようやく半分返し終わるという事になります。

金利が1%で計算しているので、金利が高くなると20年よりも更に後。という事になりますね。

191回過ぎると元金の減りが速くなる

正確には、1回目よりも2回目の方が元金の減る額面は高いので、返済中右肩上がりで元金の減る額は増えていきます。

ここでは一つの目安として、利息の3倍の元金というラインがどこにあるのか?を調べてみました。
191回目の支払いは、元金22,972円、利息7,646円ということで比率的には3:1となります。

借りたお金の約1.3倍の支払い

毎月の返済はボーナスなしで30,618円となります。
420回払いですので、返済総額は12,859,560円となります。
元金に対しての返済係数は1.285です。

5,000万円のマンションの本当の購入原価は?

5,000万円のマンションを自己資金1,000万円、借入4,000万円で購入する場合。

自己資金1,000円+借入金4,000万×1.285=6,140万円の買い物という事になります。
マンションの場合は更に、管理費が2.5万円程度は必要ですので、2.5×420=1,050万

6,140+1,050万=7,190万となります。

つまり、自己資金1,000万で購入した5,000万のマンションの実質投下資金は7,190万ということになります。

もし、全額ローンで購入した場合6,425万+1,050万=7,475万となります。

尚、固定資産税は含めて計算していませんので、実際の負担はもっと大きくなります。

購入するほうが得なのか、賃貸が得なのか?

35年後に売った場合、50年後に売った場合で異なるシュミレーションが出ます。

全体の総コスト-将来の売却金額―譲渡税<賃貸の総コスト
という関係になれば、購入の方が得です。

全体の総コスト-将来の売却金額―譲渡税>賃貸の総コスト
なら賃貸の方が得です。

但しこれは、得か損か?という計算ですので、
●それまでの間、維持管理ができる経済状態、家族状態であること
●売却しようとした際に、買い手が見つかるエリアであること
などが前提となります。

個人的には、田舎程購入が得で、都会程購入は損だと思っています。