年金制度が破たんするかしないか?そんなことは問題ではない

日本人の貯金好きは世界でも群を抜いています。
と書くと、「そうだよな~」と思うかもしれませんが実は違うようです。

昨今、日本の世帯で貯蓄ゼロの割合が30%もあるという報道をよく目にします。
一方、個人の貯金総額が増えている報道も見聞きします。

矛盾していますよね。

米国中央情報局(CIA)による「2015年版国内総貯蓄ランキング」による資料では、177か国中日本は51位だそうです。
日本の総貯蓄対国内総生産(GDP)の割合は24.80%だとか。

ランキングはGDPに対する国内総貯蓄の割合です。

つまり日本は貯蓄好きかもしれませんが、貯金できない国民性なのでしょう。

話は遡ります。
田中角栄の列島改造論当たりまで行けばいいでしょうか。

好景気で個人所得はどんどん上がってまいります。
時の公定歩合は5%もありました。

平成2年8月30日には6.25%という最高値。
バブル前は高度成長
バブルの頃は銀行金利7パーセント

この時代、銀行にお金を預けているだけでお金が増えました。

元金保証ですから、難しいことを考える必要はありません。

生命保険なども予定利率が5%なんてゴロゴロしていましたしね。
筆者の生命保険で最古のものは平成3年に入ったものですが、今では考えられない予定利回りです。
絶対解約したくない保険です。

さて、このように金融リテラシーがなくともお金が増えた時代。

少し遡ると、太平洋戦争時に無理やり購入させられた戦費を賄うための国債。
多くは日銀の直接引き受けでしたが、もちろん国民も負担を強いられました。

この国債。
戦争に負けたという理由で全てが紙くずに。
財産税という泥棒のような課税もありました。

この時国民は何を思ったか。

国債なんて買いたくない。と思ったのは間違いない話。
投資アレルギーです。

戦時中、せっせとドルを貯め込み庭に埋めたという人もいたとかいないとか。

焼野原を見た日本人。

いつまた戦争が起こるかもしれない。とばかりお金を貯める生活をします。
質素倹約。私の祖父、祖母の時代の人はそういう世代の人です。

一方私の親は、そこまで貯蓄意識がありません。
前述した通り、時は高度経済成長期。

カラーテレビやマイカー、洗濯機などが市場に溢れてきます。

松下電器のテレビは一人の人に27回売れたという伝説もあるほどです。

贅沢を身につけた世代。貯金している率が著しく低下しました。
この世代に育てられた子供世代。
つまり私たちの世代です。

親が浪費するので子供も似てきます(笑)

私自身、大人になる今まで、貯金が大切だと親に教えられたことは一度もありません。

実際27歳になるまで気が付かず、浪費の毎日でした。
お金を稼ぐ能力はあったものの、本格的に投資に目覚めたのは、45歳ですからもう汗顔の至りです。

日本という国はお金の教育をしない国です。
教育をしないから、知らなくて良いのかというとそんな事はありません。

国が教えなくても、金融リテラシーは必要で将来の自分を助けます。

先日、私の事業の相談者が「年金だけでは生活ができない」と相談にきました。
この相談者が悪い訳ではありませんが、年金だけで生活できる保証は元々ないのです。

肝心なことは、年金が無くても生活できるためにはどうすればよいか?ということです。

年金という制度に依存しないと生活できない者。
年金という制度が破たんしても生活できる者。

意識し、行動していたかどうかの違いだけです。

他社に依存せずに、自分の生存を実現できるには何が必要なのか?
常に考えています。
やはり複数の収入が必要です。

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